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大規模査定・買取の一例

お世話になります。レコードの虫・査定担当の寺本です。
300枚以上等の大規模査定があった際どういう流れで進めるのか??今回は大規模な査定の方法・進め方と、高額盤ってどういうレコード?を要約しご説明いたします。

大規模査定の際に、当店の使用している査定書の部分的な画像2022/04にあった「約300枚の実際の査定金額」です。プライバシーの関係で個人情報は消しております。

ご依頼者様のご事情や状況によりますが、レコードの枚数が多い場合はご依頼者様の了承が取れた場合に限り、一旦レコードを事務所へ運ばせていただいて査定を行います。その理由は以下になります。(査定額が上げられる可能性が含まれておりますので、ご依頼者様へのメリットがあります。)

・枚数・内容によっては査定に1時間以上かかってしまう
・レコードの再生確認を行い査定額を確定できる(見た目が怪しい状態より強気の査定額が実現できる特に高額盤に有効です)
・明確なプレスの特定。(オリジナルや再発の場合はいつの再発か等、同じジャケットでもプレスによって査定額は異なる)

査定書は、シングルとLPに小計を設け備考へ査定額へ影響のある評価コメントで詳細を記入しております。枚数や当店の状況にもよりますが、5日以内に査定書をメールでご依頼者様へ送付します。(メールが使用できない方にはFAXまたは郵送) 査定額を承認いただけたら口座をお知らせいただき送金し完了です。(必ず身分証のコピーはいただきます。)

一部これだけはちょっと、と査定額にご満足いただけない場合は査定額から差し引きそのレコードは送料をご依頼者様のご負担で返送いたします。

高額盤ってどんなレコード?

「高いレコードってどういうものですか?」と、よく質問されますが。沢山ありすぎるし、高額になる条件もいくつかあり、そのアーティストとタイトルを答えても知らなければ説明も意味が成しません。そういったことから始まり、どこまで説明したらよいのか?答え方が難しいというケースがあります。

明確な回答がないとレコード屋なのに知らないのか?みたいな不穏な空気が立ち込めてしまう場合もあったり、乱暴に適当な事を伝えるのも抵抗があったりします。そして、質問される方がレコード・レコードの市場にどのような接点を持ってるかによって通じる話と通じない話が細かくあり、そこを知らないと説明しても理解できない壁にぶつかります。

一例ですが、高額なレコードが高額になる仕組みをご説明します。
ある日、Aさんのレコード100枚とBさんのレコード100枚とCさんのレコード100枚、合計300枚を買い取ったとします。それとは別の日にDさんのレコード300枚の買取をしたとします。

所有者が異なるが100枚x3件と300枚1件の同じ枚数300枚の結果を比較すると…

Dさん以外の3者のレコード100枚づつの300枚には、同じレコードが含まれている事が多々あり、その同じレコードというのは当時売れたレコードで、今もそれが多く残っており、よく見かけるレコードという事になります。つまり、乱暴に言ってしまうと枚数が少ないコレクションは似通ってるレコードが含まれている。というケースが多いんです。

そのよく見かけるレコードは、仮に値段がつけられ100円で売られていても売れ残りやすい、または売れ残ってしまうので、稀少価値はほぼないといっても過言ではないという事になるかと。

Dさんのレコード300枚は同じレコードを2枚持っている事は稀で、人と同じレコードがダブる事があっても、ダブらないレコードの枚数が多い。枚数が増えると他人とダブらないレコードの枚数が増える=人が持っていないレコードを所有している。大雑把な要約ですが、それが稀少性が高い=高額盤が潜んでいた。ということがよくあります。

シンプルにそれなりの枚数があれば高額査定のレコードが眠ってる可能性が高い、と言えます。

補足すると、所有枚数の多いコレクションをお持ちの方は熱心に音楽を追求していた事をコレクションを通じて感じたりするので、その熱意・求道心が稀少なレコードまで辿り着く結果に繋がってくと言っても過言ではないと思ってます。

他にも作曲者や演奏者、カッティング技術者等の作家性が単純に需要があり高額盤になっている場合がございます。